マグダレナ川中流域における救急医療サービス体制の改善に対する協力

令和5年10月12日

10月10日、マグダレナ川中流域(サンタンデール県バランカベルメハ市及びプエルト・ウィルチェス市、ボリバル県サン・パブロ市及びカンタガジョ市並びにアンティオキア県ジョンド市)における救急医療サービスの提供体制を改善するプロジェクトの署名式が、カレニョ・コロンビア赤十字社サンタンデール県支部長、小暮臨時代理大使及び同社関係者らの出席の下、行われました。

本プロジェクトは、同地域の住民約1,560人を病院まで短時間で安全に移送するとともに、移送中に適切な応急処置を提供できるようにすることを目的とするもので、日本政府は救急艇1艇及び船外機1基を整備するための資金援助を行いました。

署名式において、小暮臨時代理大使は、日本は、一人ひとりが恐怖と欠乏から免れ、尊厳を持って幸福に生きることができるよう、国・社会づくりを進めるという「人間の安全保障」の理念の下、誰一人取り残すことの無い「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」の実現を目指している、本地域のような陸路による移動が困難な遠隔地においては特に、人々の福祉及び生活の質の向上が重要と考えており、本協力は、SDGsのひとつ「すべての人に健康と福祉を」に資するものである旨述べました。また、カレニョ支部長からは、コロンビア赤十字社と裨益者を代表し、本供与を頼りにできることを大変嬉しく思っている、多くの課題を抱えるマグダレナ川中流域の状況は通常は見慣れないものであり、時としてその住民が置かれた状況を理解することは難しい、本プロジェクトが成功しこれらの人々の期待に応えられることを願っているとして、本支援に対する謝意が表明されました。

本プロジェクトは、保健、教育、インフラ等人々の基本的ニーズに応えるためにNGOや地方公共団体が実施するプロジェクトに対して資金援助を行う、日本の草の根・人間の安全保障無償資金協力により行われるものです。